怪物と戦う者は、その過程で自分自身も怪物にならぬよう気を付けなければならない。
深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いているのだ。
by フリードリヒ・ニーチェ『善悪の彼岸』
テクニックとは言い換えれば「枝葉末節」
枝葉にすぎません。
ではそのテクニックが、枝葉が、
なぜ存在できていて、役に立っているのか。
枝葉で考えてみましょう。
樹木は枝を使って葉を広げることで、
より効率よく太陽光を取り入れて光合成をします。
ではこの光合成は何のためでしょうか?
簡単に言ってしまえば、『幹を大きくし、長生きするため』
ですね。
生物は本来、種の生存を最も優先的に考え進化しますから、
その根底にある樹木(植物)は多くの子孫を残す必要があります。
つまり「幹」がなければ、枝葉は役に立たないどころか存在しない....
なのにインフォ界隈では、その幹を完全に無視して、
枝葉だけを伸ばそうと必死な人が大多数なわけです。
(これでは結果など出るはずもない)
というか枝葉ですら本来は幹の一部であるわけですから、
幹さえしっかりしていれば、無限に生み出すことができてしまう。
なら商売における枝葉(テクニック)と幹(原則)
どちらを学ぶべきかはもう明らかでしょう。
ですが。
枝葉というのは「光合成をして一気に利益を出せる」わけで、
幹は一気に利益を出せるわけではないのです。
つまりは、短期的な視点で目の前の利益を追っかけ回すから、
テクニック重視のノウハウコレクターという部隊が生まれるわけなのです。
商売において利益を出すなんてことは至極当然であって、
お金を追いかけているうちは利益など出るはずもないのですよ。
確かに、情弱を釣り上げる一本釣りビジネスなら、利益は上がります。
でも長くは続かず、常に集客に困り続ける羽目になります。
こんなことは目に見えているというか、
始める前でも考えりゃわかることなのですが、
やはり、資本主義社会においてはこれがなかなか難しいようです。
テクニックを磨くよりもまずは、
商売ってどうやって成り立ってるのかとか、
そういう根本的な部分を学んだ方が効率が圧倒的に良い。
幹をしっかりさせておくことで、
枝葉を鍛えた時の何十倍、何百倍と商売を楽しめますからね。本当に。
原則を知らぬうちのテクニックなんてのは、
まだミルクから離れられない子供にシャトーブリアンをやるようなもん。
「まだその時ではない」のですよ。
その美味さを理解するには経験も知識も、何なら構造自体も十分ではないわけです。
サシが細かいとか、焼き加減がどうだとか。
そういうこと以前に「そもそもこれが何なのか」すらわからない。
つまりは、何らスーパーの豚こま肉と変わらないのです。
活かせない。活かせない。
テクニックのパワーってそんなものじゃないからね。
軸がしっかりした人間がテクニックをうまく使うと、
世界から絶賛されるスピーチも作ることができてしまう。
基礎基本です。まずは電子基盤がなければ飛行機は飛びませんから。